ワキガが強い人は、多汗症である場合が多いようです。しかし、多汗症でも、ワキガはさほど臭わない、というケースもあります。このため、ワキガ=多汗症と考えるのは間違いのようです。多汗症は脇の下に限らず体全体で多く汗をかくものですが、体質以外に、ストレスから来るものもあります。
ワキガとよくまちがわれるものに「腋窩多汗症」があります。ワキガの原因となるのは、アポクリン腺からの汗によるものです。もうひとつの汗腺、エクリン腺から出る汗が異常に多い状態が多汗症です。そのため、通常は臭いや服の黄ばみなどは発生しません。耳垢も乾いた状態です。
ただ、一般的に、アポクリン腺は興奮時や緊張時、また温度変化などに反応して分泌されることが多く、このようなときは同時に「精神性発汗」も含め、わきの下にエクリン腺の汗も多く分泌されるため、汗の量とワキガのニオイの強さは一致することの方が普通、とされています。
実際のところ、ワキガと多汗症を区別するのは難しいものです。汗腺のちがいはありますが、ワキガは多汗症を合併することが多いともいわれます。ワキガの人が多汗症の場合はエクリン腺から分泌された汗がニオイを拡散させてしまい、ワキガの臭いが強くなることも確かです。
多汗症で医師に診断を仰ぐ場合は、診察をする際に、両方の側面からしっかり診てもらうことも大切です。
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